2023/06/04

珍しく午前中に書く。

 

ソファで座っている父は、テレビをつけるわけでもなく、空を見つめて何かを思っている。きっと亡くなれば忙しくなって親を思う余裕もなくなるだろう。いまのうちだ。机には野菜作りの本が積まれている。じいちゃんが大事してきた畑。病室でも尚、畑のことを気にかけていた。受け継いでいくんだ。

 

さっき病院から話があると父と母が呼ばれて行った。痛みがひどいのかもしれない。おれはイチゴをつまみながらじいちゃんが生きているうちの居間を目に焼き付ける。昼寝に使ってた枕。このあとおれたちも呼ばれるんだろうか。どっちにしても明日から仕事だから今日アパートに帰らなきゃいけない。しっかり会えるのは本当に今日が最後か。心がざわついてきた。

 

昨夜はオードリーの東京ドームのグッズ予約に苦戦したが、予約開始前にMから電話が来た。おれが愛犬の動画を送ってきたことで実家にいることがわかったらしい。正直思惑通りなのだが誤魔化した。東京で会った時から2週間ぶりに話した。好きな声。髪を染めたと言って送ってくれた動画がかわいい。浮気だと言われたけど否定した。たびたびの沈黙。あの子は何かと突飛なんだけど自分と近い部分や落ち着く感じがある。たまにだけど。1時間半くらい電話しただろうか。またね、ありがとうと言い合って電話が終わった。